クリッピング【2020~】

 ◆短歌作品◆

【2021年】

作品10首「九月の月命日」/「文芸埼玉」第106号/2021・12

自選作品5首/令和4年度版『短歌年鑑』(角川書店刊)/2021・12

2021年度版『現代万葉集』(日本歌人クラブ編・短歌研究社刊)に自選3首掲載/2021・11

作品27首「試験とマスク/撓む/歪む」/テーマ=閉じる/文藝別人誌「扉のない鍵」第5号/2021・11

作品12首「八月の深夜」/「短歌」2021年10月号

作品10首+エッセイ「つむじから芽」/特集「コロナ禍の日常詠・仕事詠」/「短歌往来」2021年9月号

作品5首「中杉通り」/「うた新聞」2021年8月号

『2020年コロナ禍歌集』(現代歌人協会編)に自選1首掲載/2021・5

作品5首「四月のはじめ」/作品特集・埼玉県の歌人/「現代短歌新聞」2021年5月号

 

 【2020年】

自選作品5首/令和3年度版『短歌年鑑』(角川書店刊)/2020・12

作品30首「健康と道徳」/テーマ=新型ウイルスを詠む/文藝別人誌「扉のない鍵」第4号/2020・11

2020年度版『現代万葉集』(日本歌人クラブ編・短歌研究社刊)に自選3首掲載/2020・11

作品8首+エッセイ「いつまでの時間」/特集「介護のうた」/「短歌往来」2020年10月号

歌集『空間』自選25首/「文芸埼玉」第103号/2020・6

作品10首「陽光は砂」+エッセイ(春の季の愛誦歌)/特集「令和の春のうた」/「短歌往来」2020年5月号

作品1首/斎藤茂吉記念歌集第46集(斎藤茂吉記念記念館発行)/2020・5

作品15首「一身」/春のプロムナード(春季作品特集)/「短歌人」2020年4月号

作品20首「大福餅」/招待作品/「合歓」第87号/2020・1 


 ◆文章その他◆

【2021年】

評論「生を問い続ける歌ー蒔田さくら子の歌」/「うた新聞」2021年11月号

書評「近代短歌の総体に迫る」/三枝昂之評論集『跫音を聴く 近代短歌の水脈』評/「現代短歌新聞」2021年11月号

評論「〈個〉を磨く〈集団〉」/特集・結社を考える/「短歌人」2021年11月号

書評「余裕と間合い」/田村元歌集『昼の月』評/「短歌往来」2021年10月号

作品評/葉月集(8月号)批評/「みぎわ」2021年10月号

書評/橋爪志保歌集『地上絵』、工藤玲音歌集『水中で口笛』、蓮沼明歌集『日輪の沈黙』、平岡直子歌集『みじかい髪も長い髪も炎』間野倉子歌集『糸に戯ぶ』三木裕子歌集『ひかりの花束』鈴木恵子歌集『久遠の学舎』、水野信子歌集『五百夜』評/「第一歌集ノオト」欄/「現代短歌」2021年9月号

書評「渾然一体の輝き」/冬道麻子歌集『梅花藻』評/「現代短歌新聞」2021年8月号

書評/さだまさし著『緊急事態宣言の夜に』評/2021年7月18日付しんぶん赤旗読書欄

書評「青春と人間」/千葉聡歌集『グラウンドを駆けるモーツァルト』評/「歌壇」2021年8月号

書評/沖荒生歌集『コロナ禍の記憶』評/「短歌」2021年7月号

選評「選歌眼」/第20回髙瀬賞/「短歌人」2021年7月号

書評/笹川諒歌集『水の聖歌隊』、久石ソナ歌集『ランドスケープに飛び乗って』、鷺沼あかね歌集『玉水の船』、蛭間節子歌集『白いカローラ』、伊佐九三四郎歌集『熱帯の山  寒冷の国』、石塚實歌集『老春譜』、谷川由里子歌集『サワーマッシュ』評/「第一歌集ノオト」欄/「現代短歌」2021年7月号

書評/池田理代子歌集『寂しき骨』、大野友子歌集『宵山の街』、丸岡里美歌集『笑っています』、田中昭子歌集『白』、神谷由希歌集『火の滝』、大平美代子歌集『みよこよみ』、米田郁夫『金剛葛城山麓日誌』、有本保文『麦畑越え』評/「第一歌集ノオト」欄/「現代短歌」2021年5月号

書評/小山美保子歌集『灯台守になりたかったよ』+安倍律歌集『四月の翼』+古川順子歌集『四月の窓』+北山あさひ歌集『崖にて』+北吹公歌集『梔子百花』+越田慶子歌集『海に向く』+関貴与『標茅ヶ原』評/「第一歌集ノオト」欄/「現代短歌」2021年3月号

書評/加藤英彦歌集『プレシピス』評/「短歌」2021年1月号

選評「一連をどう駆け抜けるか」/第66回短歌人賞/「短歌人」2021年1月号 

書評/榊原紘歌集『悪友』+高橋キン歌集『戴帽式』+仲間節子歌集『シンギングサンド』+川野芽生歌集『Lilith』+服部みき子歌集『シンクレール』+徳重龍弥歌集『暁の声、群青の風』評/「第一歌集ノオト」欄/「現代短歌」2021年1月号


【2020年】

書評「権力側に利用された事例を看破」/品田悦一著『万葉ポピュリズムを斬る』評/2020年12月6日付しんぶん赤旗読書欄

書評「人物描写の分水嶺」/工藤吉生歌集『世界で一番すばらしい俺』評「うた新聞」2020年12月号

書評「世界の非傷と思索」/高木佳子歌集『玄牝』評/「短歌往来」2020年11月号

書評/森田アヤ子歌集『かたへら』+高尾恭子歌集『裸足のステップ』+逢坂みずき歌集『虹を見つける達人』+田宮智美歌集『にず』+須田覚歌集『西ベンガルの月』+工藤吉生歌集『世界で一番すばらしい俺』+阿波野巧也歌集『ビギナーズラック』評/「第一歌集ノオト」欄/「現代短歌」2020年11月号

評論/「小暮政次と佐藤佐太郎の東京詠 東京はどのように詠われたか」/「短歌人」2020年10月号

書評「柔軟な考察と哀愁漂うユーモア」/荻原魚雷著『中年の本棚』評/2020年8月30日付しんぶん赤旗読書欄

作品時評「生への濃い思い」/8月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年9月号

選歌+コメント/クラブ歌壇「風」/「風」(日本歌人クラブ会報)207号/2020・9

観賞「敗戦を超克する歌」(「短歌人」に載る戦争詠)/特集・戦後七十五年、歌が問い続けるもの/「歌壇」2020年9月号

作品時評「人物の描き方」/7月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年8月号

書評/荻原裕幸歌集『リリカル・アンドロイド』評/「短歌」2020年8月号

観賞/佐佐木幸綱の一首/「心の花」2020年7月号

作品時評「世相と人心」/6月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年7月号

選評「歌を練る」/第19回髙瀬賞/「短歌人」2020年7月号

作品時評「時事との距離」/5月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年6月号

評論/「空中競詠と『虚空小吟』 東京はどのように詠われたか」/KOSMOS・招待席欄/「星雲」2020年5月号

作品時評「時間を超える叙情」/4月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年5月号

作品時評「大状況と不安定な日常」/3月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年4月号

書評/中津川勒坐歌集『宇宙地図』評/埼玉県歌人会会報「埼玉歌人」101号/2020・4

評論「表記という突破口」(漢字・ひらがな・カタカナ表記を活かした歌)/特集・どうする?歌の表記/「歌壇」2020年4月号

書評「私と戦う私」/加藤治郎歌集『混乱のひかり』評/「歌壇」2020年4月号

作品時評「感情と詩の共鳴」/2月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年3月号

レポート/特別企画・第1回誌上歌合/「短歌」2020年3月号

レポート/歌会ウォッチング24=滄短歌会/「NHK短歌」2020年3月号

書評「世界更新の志」/中澤系歌集『uta 0001.txt』評/特集「口語は短歌に何をもたらすか」/「Sister on a water」第3号/2020・2

作品時評「詩の灯る場所」/1月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年2月号

書評「過去への想像力」/田中拓也歌集『東京』評/「短歌往来」2020年2月号

作品時評「世界と人間」/12月号紙上作品評/「現代短歌新聞」2020年1月号

選評「捲土重来を祝す」/第65回短歌人賞/「短歌人」2020年1月号 


 ◆イベント等◆

【2019年】

6月15日(土)/千葉市文化センター

日本歌人クラブ南関東ブロック大会 

講演=川野里子「新風と永遠性―若い世代の表現と時代を超える表現」

パネルディスカッション「成熟する力と若い力」

パネリスト=田村元、生沼義朗、清水麻利子、森みずえ、田村広志(コーディネーター)

出席者=約160名

 

【2018年】

3月17日(土)/ 東京・池袋 豊島区立生活産業プラザ

短歌人東京歌会3月歌会研究会 

ミニシンポジウム① テーマ=前衛短歌

パネリスト=葉山健介、池田裕美子、斎藤寛、生沼義朗(司会兼任)

出席者=約40名

 

【2017年】

4月15日(土) / 東京・浜松町 港区いきいきプラザ神明

さまよえる歌人の会例会 テーマ=外塚喬歌集『喬木』

レポート=橋場悦子、生沼義朗 出席者=14名

 

【2016年】

11月13日(日)/ 東京・池袋 豊島区立生活産業プラザ

短歌人東京歌会11月歌会研究会 テーマ=岡部文夫の歌

レポート=生沼義朗 司会=木曽陽子 出席者=約35名

 

4月23日(土) / 東京・浜松町 港区いきいきプラザ神明

さまよえる歌人の会例会 テーマ=蒔田さくら子歌集『紺紙金泥』

レポート=三輪今日子、生沼義朗 出席者=10名

 

2月20日(土)/ 東京・八重洲 貸会議室八重洲プラザ

加部洋祐第一歌集『亞天使』をめぐる「闘論会」

呼掛人=依田仁美、加藤英彦、江田浩司、石川美南、生沼義朗(司会)

主宰=柳下和久(北冬舎) 出席者=25名

 

【2015年】

5月10日(日)/ 東京・池袋 豊島区立生活産業プラザ

短歌人東京歌会5月歌会研究会 テーマ=浜田蝶次郎の歌

レポート=生沼義朗 司会=関谷啓子 出席者=約25名

  

【2014年】

11月30日(日)/ 東京・野方 野方地域センター

短歌同人誌「ビーンズ」創刊号批評会

評者=三枝むつみ、為永憲司 ゲスト=生沼義朗 出席者=約20名

 

9月27日(土)~28日(日) / 甲府・湯村温泉 常盤ホテル

第29回みぎわ大会

講演=佐伯裕子「歌を作るということ―事実との距離―」

歌評助言者=五十嵐順子、生沼義朗 出席者=77名 

 

【2013年】

7月14日(日)/ 東京・池袋 豊島区立生活産業プラザ

短歌人東京歌会7月歌会 テーマ=大学短歌会の現在

レポート=生沼義朗 出席者=約20名


3月30日(土) / 東京・中野 中野サンプラザ
生沼義朗歌集『関係について』批評会
パネルディスカッション=川野里子、森本 平、斉藤斎藤、花山周子、黒瀬珂瀾
総合司会=石川美南 主催=北冬舎 出席者=86名

【2012年】
10月27日(土) / 東京・飯田橋 喫茶室ルノアール飯田橋西口店マイ・スペース
さまよえる歌人の会例会 テーマ=生沼義朗歌集『関係について』
発表=田中 槐、永井 祐 司会=石川美南 出席者=27名

4月29日(日・祝) / 東京・高田馬場 新宿区立新宿消費生活センター分館
短歌という〈扉〉― 第15回〈短歌道〉短歌コンテスト公開選考会+質疑応答&作歌にまつわるワンポイントレクチャー
選者=西崎 憲(フラワーしげる)、天野 慶 ゲスト=田口綾子 司会=生沼義朗
主催=公式モバイルサイト<短歌道>運営事務局 参加者=約30名

【2011年】
12月17日(土) / 東京・渋谷 カフェ・ミヤマ渋谷東口駅前店
さまよえる歌人の会例会 テーマ=新人賞特集・2011
発表=生沼義朗、斎藤芳生、堂園昌彦、山崎聡子

10月1日(土) / 東京・浜松町 シーサイドホテル芝弥生
依田仁美思惟歌集『正十七角形な長城のわたくし』批評会
討議=須藤 徹、江田浩司、谷村はるか、依田仁美
司会=藤原龍一郎  総合司会=生沼義朗
主催=北冬舎+依田仁美

 

【2010年】

6月20日(日)/ 東京・池袋 東京芸術劇場中会議室

短歌人東京歌会6月歌会 テーマ=現代の夭逝歌人 ― 中澤系と北川草子

レポート=生沼義朗 出席者=約25名


【2009年】
11月28日(土) / 東京・渋谷 渋谷区勤労福祉会館
さまよえる歌人の会例会 テーマ=黒瀬珂瀾歌集『空庭』
レポート=今井 聡、生沼義朗

8月23日(日) / 東京・新橋 港区生涯学習センターばるーん
「かばん」+「短歌人」若手勉強会合同歌会

第一部 ミニ・シンポジウム「かばんらしい歌、短歌人らしい歌」
パネリスト=オカザキなを、辻井竜一、渡口 航、砺波 湊 司会=生沼義朗

【2008年】

9月14日(日)/ 東京・池袋 東京芸術劇場中会議室

短歌人東京歌会9月歌会 テーマ=二人の若手歌人 ― 笹公人と山本和之

レポート=生沼義朗 出席者=約20名


4月20日(土) / 東京・池袋 東京芸術劇場
加藤満智子歌集『花のある卓』ミニ批評会
基調発言=今井千草、川 明 司会=生沼義朗
主催=短歌人会東京歌会

3月1日(土) / 東京・神楽坂 日本出版クラブ会館
小林さやか歌集『空から来た子』批評会
基調発言=生沼義朗、小林幸子、松村由利子、丸山三枝子 司会=五十嵐順子
主催=歌と観照社

【2007年】
9月20日(土) / 東京・中野 中野サンプラザ
第2回短歌国際化シンポジウム

 河野裕子歌集『日付のある歌』(英訳題“My Tanka Diary”)をめぐって
パネリスト=河野裕子、アメリア・フィールデン、間 ルリ 総合司会=生沼義朗
主催=日本歌人クラブ、The Tanka Journal編集部

7月1日(日) / 千葉・市川市 行徳文化ホールI&I
第1回全日本ジュニア短歌大会
選者=秋葉四郎、生沼義朗、神作光一、久々湊盈子、黒瀬珂瀾、佐波洋子、戸田佳子、穂村弘、松尾祥子、御供平佶
司会=鈴木英子 主催=日本歌人クラブ

4月28日(土) / 東京・新板橋 家具年金会館
第二回詩歌句フォーラム/第一部「現代短歌最前線新響十人」刊行記念シンポジウム「短歌は燃えているのか」
パネリスト=石川美南、生沼義朗、笹 公人 司会=さいかち真
主催=北溟社

4月15日(土) / 東京・神楽坂 日本出版クラブ会館
第5回ニューウェーブ短歌コミュニケーション/第二部「新人は短歌に何を求めるか」
基調発言=石川美南、生沼義朗、ひぐらしひなつ、廣西昌也 司会=穂村 弘 
主催=SS-PROJECT(荻原裕幸、加藤治郎、穂村弘)、コンテンツワークス株式会社

【2006年】
7月26日(水) / 東京・自由が丘 目黒区立自由が丘住区センター
小島熱子歌集『クレパスの線』批評会
基調発言=加藤英彦、生沼義朗  司会=大石直孝
主催=うさぎ座の会

5月14日(日) / 東京・中野 中野サンプラザ
第1回短歌国際化シンポジウム ―発展する短歌の国際化― 
パネリスト=香川ヒサ、千葉聡、佐藤弓生、玲はる名、黒瀬珂瀾(司会)

総合司会=生沼義朗   主催=日本歌人クラブ、The Tanka Journal編集部

1月29日(日) / 東京・国分寺 東京都立国分寺労政会館
東雪歌集『薔薇月夜』批評会
パネリスト=沢口芙美、梓志乃、黒瀬珂瀾
ゲストコメンテーター=藤原龍一郎、岸本節子、福留フク子、生沼義朗

司会=朋千絵 主催=日月社

【2005年】
6月25日(土)/ 東京・新宿 JazzBar サムライ
短歌朗読&フリマの会
朗読=生沼義朗、黒瀬珂瀾、さいかち真、斉藤斎藤、佐藤りえ +オープンマイク
主催=短歌朗読&フリマの会(さいかち真)

【2003年】
3月7日(土) / 東京・神田神保町 学士会館
岩下静香歌集『ナチュラルボイス』+冨樫由美子歌集『草の栞』+生沼義朗歌集『水は襤褸に』出版記念会
発起人=大野道夫、小島ゆかり、小高 賢、佐伯裕子、篠 弘、内藤 明、三井 修、小池 光、中地俊夫
司会=藤原龍一郎 主催=短歌人会 出席者=100名

【2002年】
10月20日(日)/横浜・
吉田優子歌集『ヨコハマ・横浜』出版および三回忌の集い
司会=小田原漂情 事務局=生沼義朗
主催=吉田家+短歌人会有志

8月3日(土)/甲府・湯村温泉 甲府富士屋ホテル
短歌人夏季全国集会/第一日目企画「短歌朗読と題詠の夕べ」
朗読=生沼義朗、佐藤りえ、武下奈々子、藤原龍一郎、村田馨、三浦冨美子(録音)
題詠批評パネリスト=小野澤繁雄、冨樫由美子、西勝洋一、平野久美子、斎藤典子(司会)
主催=短歌人会

【1999年】
6月13日(日)/東京・新宿歌舞伎町 ロフトプラスワン
白川ユウコ歌集『制服少女三十景』出版記念トークライブ「なぜこの時代に短歌形式なのか」
出演=白川ユウコ、藤原龍一郎、宮台真司、枡野浩一 司会=生沼義朗
主催=『制服少女三十景』出版記念トークライブ実行委員会

 


 ◆作品収録書籍◆

※丸カッコ内はルビ 

 

大岡信『新 折々のうた7』(岩波新書) 2003年11月刊

 方向の定まらぬままの一生(ひとよ)でも蛇腹に日々はつながっている

 

黒瀬珂瀾『街角の歌』(ふらんす堂) 2008年4月刊

 スタッフ用バスより万の行列を見遣りはじまる夏の異祭や

 

三枝昻之『作歌へのいざない』(NHK出版) 2010年1月刊

 情報の情とは何ぞ 水に落ちし犬いっせいに撲られており

 勝ち負けはつまり国力 ジーパンを履いて出てくるセネガル代表

 

梅内美華子『現代歌枕 ― 歌が生まれる場所』(NHK出版) 2013年2月刊

 初夏の東京の空切り裂かれ襤褸となって水は落ちくる

 

辺見庸『国家、人間あるいは狂気についてのノート (辺見庸コレクション4)』

                     (毎日新聞社) 2013年2月刊

 ゆるやかな戒厳令に縊られてげにゆるやかに死にゆくわれは

 学問の自由 職業選択の自由 破産の自由 自殺の自由

 届きいしメール開けば文字化けで生焼け肉を食みたるごとし 

 

梅内美華子『ここからはじめる短歌』(ナツメ社) 2015年10月刊

 甘藍をひたすら切るより玉萵苣をひき千切りいる方が落ち着く

 

なかはられいこ 大人になるまでに読みたい 15歳の短歌・俳句・川柳 ③ なやみと力』

                               (ゆまに書房)2016年3月刊

 地中へと埋めてやれば何か出てくるかも知れぬ千のハルシオン

 

『新しい国語のワーク2』(秀学社)2016年4月刊 

  (光村図書・東京書籍・教育出版・三省堂版教科書準拠)

 ペリカンの死を見届ける予感して水禽園にひとり来ていつ

 

高柳蕗子『短歌の酵母 II 空はともだち?』(沖積舎)

 大空にゴブラン織を敷き詰めよ魔女の死臭のただようそれを

 

  日本短歌総研  『短歌文法入門 改訂新版』(飯塚書店)2020年7月刊 

 午後二時にすでに夕やけめいてきて大森山王暮れはじめたり

 無人駅に女子高生ひとり降りゆけり いずれこの娘もここを出るらむ